台風なう!は、Twitter(ツイッター)ユーザの状況に合わせた台風情報を返信し共有するサービスです。 もっと詳しく...
台風はイマどこ?を、あなたの状況に合わせて答えてくれる。台風なう!とはTwitter(ツイッター)というマイクロブログサービスを用いて配信する、個人化メディアによる台風情報(Twitter版)です(ニュース)。台風による各地の状況を集めるツイフーンとは異なり、台風なう!は各地からみた台風の状況を問い合わせることができるサービスです。
このサイトでは個人が発信したメッセージを解析し、その状況に応じて適切に返信することを目指します。台風が今どこにあるのか、暴風域はどうなっているのかなどの状況を、個人の状況に合わせて140文字以内のメッセージとして返信します。もちろんこのコミュニケーションは共有できるため、他の人々のコミュニケーションを見ながら近所の状況を把握することも可能です。
なお台風なう!ウェブサイトやTwitterウェブサイトでは、投稿された「ツイート」を誰でも閲覧することができますので、台風情報を見るだけであれば登録は不要です。一方台風なう!に参加するためには、台風なう!自体への登録は必要ありませんが、Twitterへの登録が必要になります。
台風なう!に台風情報を問い合わせるにはTwitterに登録する必要があります。Twitterとは何かに関する説明や、Twitterにどうやって登録するかなどに関しては、ウェブ上に説明がたくさんありますので検索してみて下さい。
次に自分のユーザ名でログインし、以下のような手順にしたがってください。
ツイフーンのヘルプをご覧下さい。
サイト名の台風なう!の意味については、改めて説明する必要はないと思いますが、なぜこのサイトが生まれたかという背景を以下にまとめてみます。実はすでに提供しているボット@DigitalTyphoonの方が、言葉通りの意味では「台風なう!」に近い役割を果しています。なぜならこのボットは、最新の台風の位置をつぶやくことを目的としているからです。しかし、このボットには不満を持つ人も多いことがわかりました。このボットに寄せられた感想の中には、「台風がどこにあるのかわからん!」という感想が多かったのです。ボットはきちんと最新位置をつぶやいているというのに、なぜこんな感想が集まってしまったのでしょうか?
第一に、位置表現に緯度経度を利用しているため、「緯度経度だけじゃ具体的な場所に変換できない!」という問題があります。この問題を解決するための標準的な方法は、気象庁が定義した地域名を使うという方法です。実際に気象庁が発表する台風情報も地域名を使っていますので、これをツイートに含めれば少なくとも気象庁の情報と同程度にはわかりやすくなるはずです。しかしこの地域名、「フィリピンの東」など、あいまいな地名が実はけっこうあるのです。これだけで問題は解決するのでしょうか?
第二に、たとえ地域名を含めたとしても、「自分が今いる場所から見て台風はどこ?」という疑問には応えられないという問題があります。この問題を解決するためには、緯度経度という自分中心ではない(exocentric)地球中心の情報だけではなく、自分を中心とする(egocentric)情報を提供することが必要であると考えました。台風は自分から見てどこにあるのか、それは近付いているのか。地球中心の座標系を自分中心の座標系に変換して提供することはできないでしょうか?
このように考えているうちに、もしかすると個人化メディアによる台風情報を提供すれば問題は解決するのではないか、というアイデアが浮かんできました。マスメディアの仕組みでは自分中心の情報を得ることは難しいのですが、ツイッターのように個人と個人がコミュニケーションできるプラットフォームでは個別対応も可能です。この利点を活用して、上記の2つの問題を一石二鳥で解決するシステムを作る。そうしたアイデアから、台風なう!は生まれました。それに合わせて、従来の台風情報ボット@DigitalTyphoonとは別に、新しいボット@TyphoonNowも開始することにしました。
台風なう!は個人から受け取った位置情報に基づいて情報を生成しますので、自分にとっての重要性を判断できるような自分中心の情報を得ることができます。また継続的に情報をウオッチしていけば、自分のところに台風が接近しているのかもわかります。例えば自分中心でない情報では、台風は「動いている」という情報しか得られませんが、自分中心の情報では台風は「近付いている」か「遠ざかっている」という情報まで得られます。これは自分の周囲の状況をより適切に判断することにもつながるでしょう。
こう考えてみると、台風なう!は個人の状況に合わせた台風情報を配信し共有するサービスへと発展させる余地がいろいろあることがわかります。例えば、問い合わせた場所が強風域や暴風域に入っているかを自動的に判定して返す機能を実装しましたが、これなどは個人の状況を考慮した情報サービスと言えるかもしれません。この方向でシステムを発展させていけば、その地域の気象状況に合わせた最新情報を返すことも可能です。個人化メディアによる台風情報の第一歩として台風なう!を発展させていこうと考えています。